車の所有者は、必ず車検を受けなければいけません。有効期間が近づき、お店から連絡が来たとしても、後回しにしてそのまま忘れてしまったり、お店がそもそも連絡してこない場合もあったりします。
車検が切れていることに気付かず運転してしまうと、大変なことになりかねません。車検は、面倒な手続やスケジュール調整が伴う煩わしいものです。しかし、早く行動することで無理のないスケジュールで、意外とスムーズに終わらせることも可能です。ここでは、意外と知らない車検の基本と豆知識をご紹介します。
車検の有効期間をおさらい
車検は、新車の場合は3年後、2回目以降は2年毎に必要です（貨物車やタクシーなど、一部例外もあります）。この有効期間は、購入日からではなく、その車の車検期間なので、とくに中古車を購入された場合は注意が必要です。
車検の有効期間を確認する方法
最も早いのは、フロントガラス等に貼っている車検シール（検査標章）を確認する方法です。車の外から確認できる表面には、2つ数字が記載されていて小さい数字が年、大きい数字が月を表しています。月は月末ではないので注意してください。車内から見える裏面には年月日まで書かれています。
あとは、自動車検査証（いわゆる車検証）の「有効期間が満了する日」を確認する方法もあります。多くの方は、ダッシュボードやラゲッジスペースに入れているでしょう。ぜひ、確認してみてください。
車検の有効期間の延長はできるのか?
車検の有効期間の延長は、基本的にできません。長期出張と重なったり、長期入院だったりなどの事情があったとしても、車検切れになってしまいます。例外として、大規模な天災発生時など社会的混乱が生じた場合には、延長されることもあります。最近では、新型コロナウイルス感染防止の観点から、延長措置がとられました。しかし、やはり個人の事情による延長はできないので、早めの対応が必要です。
ちなみに、古い車の車検は、1年毎になってしまうと聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。昔は、古い車の車検は1年毎に必要でしたが、現在は法律改正によって冒頭の通りとなっています。
車検が切れてしまうとどうなるのか
実は、車検切れそのものは、違法ではありません。車検の有効期間が過ぎてしまっても、公道を走らなければ問題ありませんし、罰金も罰則もありません。しかし、車検が切れていることに気付かず、公道を走ってしまうと重い罰則が課せられるのです。また、公道を走れないため、お店に向かうことも不可能なので、面倒な手続や追加費用が発生する可能性もあります。次項では、車検が切れた場合の対処法を簡単に紹介します。
仮ナンバーを取得する
市役所などに行き、使用目的や走行経路が限定された仮ナンバーを取得します。これを車に取り付けてお店に向かいます。役所に出向く必要があり、自動車損害賠償責任保険（通称、自賠責保険）などの手続が発生する場合もあるでしょう。
レッカー移動でお店に運ぶ
車検が切れた車も積載車に載せれば、お店に運ぶことが可能です。こちらもお店に相談してみてください。前述の通り車検切れそのものは、違法ではありませんので、気兼ねなく相談してみましょう。
車検を早く取ってしまうことはできないのか？早く行動して得することは？
車検は、有効期間の1ヵ月前から取ることが可能です。早く取ると有効期間が短くなってしまうのではと心配されるかもしれませんが、1ヵ月前までは、有効期間が短くなることはありません。有効期間ギリギリになってから動きだすと予約が取れなかったり、整備に思ったより時間がかかったりすることもあるので早めの行動が大切です。次に早く行動するべき理由をご紹介します。
車検切れ忘れを防ぐ
当然のことと思われるかもしれませんが、国土交通省が平成28年度に行った調査によると、車検切れのまま公道を走行していた車が0.27％も存在していたという事実があります。母数を考えると極めて稀とは言えない数値です。自分は大丈夫と思っていても、後回しにしていると気付かないうちに有効期間が過ぎてしまうかもしれません。
スケジュール調整がラク
早くお店に予約することで、希望する日時を取りやすくなります。期限ギリギリに動き出すと予約が取れず、スケジュール調整が大変になることもありますので、早めに連絡しましょう。前述の通り、車検は1ヵ月前から取ることが可能なので、それより前に連絡して予約してしまうと更にラクです。
まとめ
車検は、車を所有していると避けられない面倒なものですが、早めに行動することで意外とアッサリ終わらせることが可能です。もし車検切れを起こしてしまっても焦らず相談すれば対応策もあります。
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